Wetaで開発された新しい3Dテクスチャペイントソフト「Mari」がThe Foundryからリリースされる予定にあるということみたいです。

http://www.thefoundry.co.uk/pkg_overview.aspx?ui=3366FFA1-E59B-4772-9BB3-94F496491576

mari

AVATAR: ©2009 Fox. All rights reserved. Image courtesy of Weta Digital.


下のサイトにMariを使用してペイントされたモデルの動画があります。(※Mariの動画ではありません。)

http://www.fxguide.com/article604.html

ペイント専用ソフトというのは珍しいですね。もうすぐベータに入り、販売価格は大体500ユーロになるみたいです。

以下2ch情報のコピペです。

 

概要
・Weta開発
・Lord of the Rings、King Kong、Avatar中に作られた
・30k以上のテクスチャを扱うことができる3Dペイントツール
・大量のテクスチャ数を扱える
・アニメーションシーケンスを読み込んで描ける
(動いたときに繋ぎ目と伸びが出るというWetaからの要望)
・超軽い

詳細
・百万ポリゴン以上の3Dモデルを扱える
・32Kx32K解像度(通常は一つのテクスチャがこれほど巨大である必要はないが)をサポート
・多くのレイヤ上で、モデルごとに何百何千のテクスチャを処理できる
・シングルおよびマルチパッチのUVテクスチャをサポート
・シーン内の多数モデル、インスタンスをサポート
・ジオメトリアニメーションをサポート
・16bit、8bitテクスチャアニメーションをサポート
・100GB以上のジオメトリやテクスチャのデータを速度低下なしに管理できる
・ハードウェア条件は2-4Gメモリ, 0.5-1Gグラフィックメモリ

・綺麗で直感的なGUI
・フルカスタマイズ可能なブラシエンジン
・クローンブラシ
・指先ブラシ、引きずりブラシ
・自由変形、グリッドワープ
・ぼかしブラシ、シャープブラシ
・修復ブラシ
・overall grading
・高性能のフィルタ

 

興行収入の記録を塗り替えたAvatarはパフォーマンスキャプチャーのキャラクターと
巨大なスケールのモデルを含んだ2500ものVFXショットで制作された非常に挑戦的な映画でした。
主要なVFX制作会社は総ショットは1812を数えたニュージーランドのWetaDigitalです。

豊かで多彩なアセットを作る中でテクスチャが重要な役割を果たしました。
テクスチャバリエーションを使って、23の主要モデルから68の別キャラクターを作り出すことが可能でした。
植物は483の主要モデルから、ジオメトリ修正とテクスチャで3000のバリエーションに変換されました。

WetaDigitalでジェームズ・キャメロンのパンドラのビジョンを創造するために必要な作業の
スケール、ディテール、そして量の多さを処理することができるペイントツールを見出しました。

KingKongのときは、モデルを描くために4つないし5つの4kのパッチに切り分けなければなりませんでした。
これは結果的に500かそれ以上のパッチになり、処理するのがとても難しかったです。
モデルをさいの目に切って、ペイントして、シームを修正し、また塗り…と繰り返さなければなりませんでした。
WetaDigitalはLinux上で動き、パイプライン上で上手く組み込まれ、よいUIを持つソフトを必要としていました。
適切な手段がなかったのでWetaDigital自身でそれを作ることにしました。それがMariです。

Mariはフル3Dペイントツールとしてデザインされました。
主要目的は、応答性の良さ、そしてベストな2D専用ペイントシステムさえ顔負けの機能セットを加えることです。
Mariと言う名前は”重宝する”の意味を併せ持った”美しい”を意味するスワヒリ語”Maridadi”から採りました。

 

Avatarでは最初にモデルはMayaで作られ、Mariにインポートする前に厳重にチェックされます。
ペイント後、Rendermanで使われるWetaのシェーダーシステムに使うため、MariからすべてのUVタイルを出力します。
AvatarでWetaによってレンダリングされたほぼすべてのアセットは、ある程度はMariによってペイントされています。
典型的なキャラクターはおよそ150から170のパッチ、30かそれ以上のチャンネル(スペキュラ、ディフューズ、サブサーフェス
など)、そしてサブディビジョンレベル1で5万ポリです。
最大テクスチャセットはいくつか何十ギガバイトにも達しました。
Mariではその全てを同時にロードできました。
最も大きいアセットは素晴らしいディスプレイスメントのディテールのために(500の4kテクスチャ)
チャンネルごとに30GBという状態になったシャトルです。

Mariは20Mポリ以上のアセットをペイントすることができます。
Avatarチームを救ったMariのもう一つの機能は、一度に多くのUVパッチから全てのテクスチャを調整し、 フィルターをかける能力でした。
マスクチャンネルは、塗りの広がりやモデルの特定の角度を越えてはみ出るのを防ぐのをコントロールするのに 極めて重要でした。
高度に制御可能なラティスツールは、アーティストが画像を歪めてモデルの表面と正確にマッチするのを助け、 同じく非常に貴重でした。
Mariでは一つのオブジェクトに何百という4kテクスチャを使え、他のペイントソフトで達成できないディテールをペイントできます。

プロジェクションカメラはMaya内からのベイクテクスチャに代わる選択肢として広範囲に使われました。
アーティストが望むなら、カメラをセットアップし、モデルに16kまでの画像を投影し、
MariのワークフローへPhotoshopを組み込むことが可能です。今ではPhotoshopはあまり使われませんが。

Mariはテクスチャリングのワンストップショップです(one stop shopここにくれば何でも揃う。他の店は必要ないという意味らしいです)。

多くのアーティストが同時にアセットへ取り組んでいるようにするには共同作業が重要になりました。
Michael CoxはMariのテクスチャとブラシシェルフを作り共有する能力を利用しました。
木のペインティングを監督するようなタスクで多くのアーティストと一緒に働いているとき、これは本当に力を発揮します。
Mariと共にテクスチャやブラシをテストしたライブラリを築き上げ、 誰もがペイント作業にロードして利用できるシェルフとして蓄えてください。
このような良い棚が多数の似たようなアセットを扱うとき、信じ難い量の仕事を節約します。

このような複雑なプロジェクトでは最終的にレンダリングされるとき、そう見えるよう モデルをプレビューすることは時間の節約のために非常に重要です。
Mariでのシェーダーシステムはアーティストにアセットの最終レンダリング時に、見えるであろう正確な想像を与えるのに極めて有効でした。
スペキュラコントロールのような要素と一緒に、アンビエントオクルージョン、ディスプレイスメントプレビュー、 そして球面調和ライティングがシェーディングモジュールとして利用可能です。
アーティストはより正確にアセットをシェーディングでき、その後にかかる時間を大幅に減らしました。