東京は梅雨入りしてしまいました、magorokuです。

 

5月25日に行いました、Blender + BlackMagic Cinema Camera検証会のレポートをしたいと思います。

 

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グリーンバック設置

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機材テスト中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回はBlenderの可能性を追求し、CG座談会at Blenderを開いているBlenderVFXさんとの共催という形で、現在話題となっている、BlackMagic社製デジタルシネマカメラの検証とBlenderでの合成について、検証会を開きました。会場は前回撮影会でも利用した五反田文化センターです。五反田駅からは少し離れており、当日は朝は冷え込んでいたのですが、昼近くなると快晴で初夏の気候となりとても暑く、駅まで迎えに行く自分は汗だくになってしまいました。(ちなみにイベントのときはXSI男Tシャツを着ていますのでそれを目印にしてもらうと私magorokuを見つけやすいかと思います)

 

 

撮影

撮影(モデルは例のごとく私です)

 

まず初めに、本日の講師の@hayashi_cg君、@kurono君の紹介、BlackMagicCinemaCameraとBlenderの説明をし、早速撮影をスタートしました。

撮影には三脚ではなく、ステディカムを使用し、カメラがよりつつ、演者が振り向くという演出で撮影をしました。今回は撮影後の処理がメインということで特機等はなく、グリーンとモデルとしてスタッフという簡単な装置で行いました。今話題のBlackMagicCinemaCameraということで、情報は知ってはいるが実機を使用する機会がなく、参加者から撮影を担当したkurono君にカメラの使用感や操作といったカタログスペックだけではわかりづらい部分について質問がなされていました。

カメラの形も特徴的であり、実際にステディカムをつけて持つと、思いのほか重く感じました。単純に重量もあるのですが、重心の位置も思わぬところにあり重く感じる要因だったのではと思いました。

 

 

 

 

Da Vinciによるカラコレ

Da VinciによるカラーグレーディングとEXR出力

 

前半の撮影を終え、会場を整えた後から、さきほど撮影した素材のコンポジット作業に入りました。

まず、撮影したRAW素材をDa Vinciを使用し素材をEXRで出力しました。Da vinciはBlackMagic社製カラーグレーディングソフトで業界内でも広く使用されています。今回使用したのは機能制限のされているフリー版のDaVinci Liteを使用しました。機能制限版ですが必要な作業は行うことが出来ますし、ソフトのインターフェース等共通な部分も多くあります。BlackMagicのHPにてダウンロードができますので、カラーグレーディングに興味のある方は実際に触ってみることをお勧めします。ちなみに各バージョnごとの機能表は以下になります。参考にしてみてください。

 

http://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/compare

 

 

ちなみに、BlackMagicCinemaCameraには標準でDaVinciResolveが同梱されており、単体購入が10万するソフトウェアということを考えるとカメラとソフトがセットで30万なのはかなりお得ではないかと思いました。

 

 

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Blenderによるトラッキング作業

 

Da Vinciから出力したEXRファイルをBlenderにインポートし、コンポジット、トラッキング作業に入りました。まず、kurono君が先ほど撮影した素材をBlenderでトラッキングをしていきました。実作業では決められた時間の中での作業ということで、フリップが発生してしまいましたが、短時間でトラッキングを済ませ、顔にオブジェクトを割り当てる過程を見せながらBlenderの機能について解説していきました。

 

そして、hayashi_cg君より、2.61から実装された物理RenderのCycleRenderを使用したレンダリングと最終のコンポジットを行い、最終的に合成されたシーンを会場で見てもらい、製作過程を実演を交えながら見せてもらいました。

 

 

 

どうしても会場の時間の都合で、内容に細かく解説がはさめなかったり、質疑応答の時間が取れなかったのですが、BlackMagicCinemaCameraからBlenderへの連携を一通り見せることが出来たのではないかと思いました。

 

なお、Blenderのトラッキング周り、レンダリング周りについてはCG座談会 at Blender のUstreamのアーカイブとhayashi_cg君のブログサイトがあります。自分で復習する際にぜひ、参考にしてみてください。

第三回CG座談会@ Blender(ソーシャルストリーム)

http://www.ustream.tv/channel/cg%E5%BA%A7%E8%AB%87%E4%BC%9A-blender

hayashi_cgによるcycle Introduction

http://first-draft.marquee.by/hayashcg/blender-cycles/

 

 

 

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懇親会会場

 

検証会終了後は、台湾家庭料理 栄福さんを貸しきって懇親会を行いました。途中参加を含めて総勢30名近い参加者があり、熱いCGトークから仕事の話、また参加していた学生さんへのアドバイス(という名の業界裏話)と話の尽きない懇親会となりました。

 

 

 

 

 

 

以上、Blender+BlackMagicCinemaCamera検証会のレポートとなります。近年盛り上がりつつあるBlenderですが、昨年のOpenMovieProjectにより、実写方面の機能の充実ぶりは目を見張るものがあり、今までの無料という利点だけではなく機能面を見ても実制作で使用できるレベルになってきたのではないかと思っています。いきなりすべてのツールをBlenderへというのは無理がありますが、まずはプラグイン的なアプローチをしていくのをお勧めします。そろそろ、国内でもBlenderを使用した作品例が挙がってくるとおもしろいと思います。

 

そして、今回はIL初の共催ということで、BlenderVFXさんと共にイベントを行いました。こんなイベントをやってみたい、こんな勉強会考えているんだけど等ありましたら、ぜひ、一度僕たちILとコンタクトを取ってみてください。当ブログのcontactからでもメールが送れるようになっております。

 

最後になりますが、参加していただいた皆様、ありがとうございました!!