photoscanの使用例として、建物や空間をスキャンしている事例があり、検証会では建物スキャンもチャレンジしてみました。今回は建物スキャンについてまとめてみたいと思います。スキャンしたのは当日会場を使用した アーツ千代田3331 です。
写真は参加者5人が各自散開し撮影し、出来る限り広がって撮影はしましたが、今回撮影した建物は元学校だった施設ということもあり、撮影範囲がとても広かったです。また撮影できる場所が前面広場からとなり、回り込んで撮影ができない立地でした。
できるだけ角度をつけたりして撮影をしましたが、撮影された写真は建物の1面だけだったので生成されたモデルは1面だけになってしまいました。
生成されたモデルを 3Dソフトで読み込んでみると、一方向から撮影したデータを元に生成したデータですが、各階のベランダの奥行きや階段まで再現されていました。
また、左の垂れ幕(黄色い部分です)の皺も凹凸データとして抽出されていたりします。
今回はひとつの方向からの撮影での生成検証でしたが、地面からの撮影でも建物のかなり上部まで生成することができています。もう少し小さい建物、例えば一軒家など、建物をぐるりと回って撮影できるものなら全体を3Dモデル化できるのではないか、と思いました。可能であれば、上部から見下ろす形で撮影できればより正確に全体をモデル化できるかと思います。
あと、photoscanを行っている海外の動画を見ると、撮影の仕方として、同じ場所から複数方向への撮影をしており、屋外撮影ではその部分を注意して撮影したほうがよいかと思いました。また、建物全体ではなく、建物の一部(例えば玄関とか、階段とか)をモデル化するほうが再現度の高い、使い勝手の良いデータができるのではないか、と思いました。
以上、建物スキャンについてまとめてみました。実際には当日、室内撮影後に屋外撮影を行っており、夏の日差しの中での撮影で、撮影コンディション的には影ができやすくあまり良い環境ではなく、どのくらいデータ化できるかはわかりませんでしたが、建物の階層やベランダの奥行きまで再現できていたのは驚きでした。
建物は基本動くことはないので、1台のカメラで時間をかけて撮影することができるので、機会があればもう少し小さな建物を3Dデータ化したいと考えています。