Part 2: Hair Generation and Styling

このパートではどのようにしてヘアを生成し、スタイリングするかを紹介する。サブオブジェクトモードの場合はトップレベルに戻り、Hair Generateモディファイアを追加する。

1. Hair Generateモディファイアはルートフェイスから先端フェイスに向けてストレートなヘアを生成する。また、ここでいくつものヘアとその基本的なプロパティを制御し、マテリアルをアサインすることもできる。ほとんどのパラメータにマップを当てられることに注目してほしい。

標準ではビューポート上で表示されているヘアは本来レンダリングされるヘアのパーセンテージで決まる。パーセンテージはViewPort Displayロールアウトで設定できる。

2. いったんヘアが生成されると、それぞれのヘアの形状を変えるための様々なスタイリングモディファイアを扱うことができる。

HairStyle Frizzモディファイアを追加することから始めてみよう。モディファイアを追加した後、Amountパラメータを20に増やしてみる。ヘアの先端がそれぞれ異なる方向を向くのが分かるはずだ。

3. 縮れの統一性はNoiseロールアウトで調整できる。デフォルトではノイズタイプとしてInternal Noiseが選択されている。Internal Noise ParametersのFrequency(周期)ぐらいまで減らしてみる。

4. HairStyle Frizzのようなスタイルモディファイアを使用する際、一般的にはまっすぐなヘアよりは少し曲がったぐらいにしたいはずだ。それはAmount Curveによって調整できる。Amountロールアウトのroot→tipを押すとカーブコントロール画面が出てくるので、中間にポイントを追加して下げて(0に近くして)みる。そうするとビューポート上のヘアの縮れが先端のみになるのが分かるだろう。

5. 次にポイントを2つほど追加してカーブをジグザグにしてみる。注目してほしいのはヘアの形状がほとんど変わらないことだ。なぜならこのコントロールカーブの形状に似せるために十分な頂点がないからである。ヘアの頂点を表示するにはSubdivisionロールアウトShowチェックボックスオンにする。チェックを入れるとビューポート上でヘアの頂点を確認できるだろう。フロントビューから確認すると、頂点が横一直線に並んでいるのが分かる。

6. ヘア頂点の位置は、ヘアメッシュのレイヤーの位置と一致している。現在のヘアメッシュは2レイヤーしか持っていないため、それぞれのヘアがルートの頂点を除いて2頂点を持つことになる。ヘアスタイリングの際に、ヘアモデルのディテールを形作るため、ヘアの頂点をもっと増やしたいことがよくある。その場合はSubdivisionロールアウトAdd.Stepsパラメータを増やす。スピナーを0から1に増やすと、それぞれのヘアが4頂点持つことになり、現在コントロールカーブ画面のジグザグを形取ることができる。

7. HairStyle Frizzモディファイアは、ノイズパラメータを使ってそれぞれのヘアのルートからの方向を割り出す。つまりコントロールカーブをいじってない場合、ルートから先端にかけて一直線になる。一方、HairStyle Kinkモディファイアは1本のヘア内の頂点が様々な方向に動かされるため、うねったような見ためになる。

それでは、HairStyle Frizzモディファイアを消して、代わりにHairStyle Kinkモディファイアを追加してみよう。2つのモディファイアの挙動は違うのに、パラメータは同じなのに気づくだろう。Amountパラメータに設定してAdd.Stepsパラメータ10に増やす。

8. HairFarmでは、ヘアの方向はUVWのW座標で形取られる。次のセクションでは、ヘアのルートと先端で異なる色をアサインするために、どのようにW座標を使用するか見ていく。ここでは、ヘアのねじれを変更するのにW座標をを使っていく。

NoiseロールアウトInternal Noiseが選択されていて、Internal NoiseパラメータでUVWチャンネルになっているのを確認する。そして、W座標のスケール0.3に減らす。そうするとヘアのカーブが減少していくのが分かる。

9. W座標がカーブの強弱をコントロールするのに対して、UとV座標はXY平面上でのノイズの分布をコントロールする。これはテクスチャのUVWパラメータと同様である。UとVのスケール0.1に設定する。こうすると近接しているヘアがお互いに似た流れに曲げられることになる。

10. Internal NoiseロールアウトのFrequency(周期)を変えるのは、UVWのスケール値を一気に変えるのと同じ制御になる。次のセクションに行く前に、スケール値をすべて1に戻しておく。

HairFarmにはいろんなヘアスタイリングモディファイアがある。欲しいスタイルに合わせて、違ったモディファイアを使い分けると良い。また同じモディファイアでも、設定の違う複数のコピーを組み合わせることで異なる結果が得られる。

これでヘアスタイリングの基本コンセプトに馴染めたので、次のマテリアル設定とレンダリングのチュートリアルに移ることにする。