デフォルトスキャンラインと、Mentalray・V-Rayなどの外部レンダラでは、ディスプレイスの扱いが異なります。

 

●マテリアルのディスプレイス項目にマップがアサインされた場合、デフォルトのスキャンラインだとその細かさはオブジェクト自体のポリゴン数に基づくため、ディスプレイス近似モディファイアなどを適用したりしますが、外部レンダラを使用する場合はそのレンダラ独自の計算方法でテッセレートされるため、モデルを分割するための作業は必要ありません。同じマテリアルでもレンダラを切り替えた時点でそのレンダラの計算方法にシフトされるため、効果も変わってきます。

 

●MentalrayとV-Rayのレンダリング設定にディスプレイスに関する似たような項目がありますが、その効果は違います。

例えば、Mentalrayのディスプレイス設定にある最大ディスプレイスはディスプレイスされる高さの限界値をグローバル設定するのに対して、V-RayのAmount値を変更すると、シーン上でディスプレイスが適用されたオブジェクトのディスプレイス量をグローバルに変更します。

 

●マップのディスプレイスは同じ設定であっても、オブジェクトのバウンディングボックスの大きさによって効果が変わるので注意が必要です。V-RayはRelative to bboxというチェック項目があります。Mentalrayのディスプレイス専用シェーダではどうだったでしょうか・・・。

 

●VRayDisplacementModモディファイアを使用する場合、マップのディスプレイス効果は無くなってしまいます。また、VRayDisplacementModを複数使用してその効果を重ね合わせることができません。さらに32ビットのマップを使用する場合は2Dmapping でしかその深度が現れず、3Dマップが使用できないため、ノイズとミックスさせたりすることはできないようです。

もし対処法を知っている方がいれば教えてください~。

 

●MentalRayのディスプレイス専用シェーダではオブジェクトのローカルスケールに対してのディスプレイスがかかりますが、VRayDisplaceMentModモディファイアはワールドスケールでディスプレイスがかかります。

つまりMentalRayでは、モデルを10倍のスケールにするとディスプレイスも10倍になるためその効果のイメージは変わりませんが、V-Rayではモデルを10倍にしてもディスプレイスは1倍のままなのでその効果はかなり小さくなったように感じます。