Archive for category 情報

レンダラー比較 2014年7月版

ついにクーラーを使い始めました、magorokuです。
 
 
 キャプテンハーロックでのArnoldRenderの使用事例やRendermanの価格変更と、去年から各種外部レンダラー周りの動きが盛んになってきています。そこで、今回は主要外部レンダラーをまとめてみました。(2014年7月1日時点での情報を集めました)
 
 
レンダラー比較表(7月1日現在)

Renderer

Vray

Arnold

RenderMan

Maxwell

3Delight

価格

162,000

(Maya版ドングル付価格) *1

未定

495

(8月に非商用版リリース) *4

96,390*5

165,000+保守60,000

(Unlimitedバージョン) *7

日本代理店*8

Oak

日本公式サイト

インディゾーン

インディゾーン

クレッセント

現行バージョン

V3.0 *2

1.0.0.2.

v19.0

Suite 3

対応3Dソフト

Maya,MAX,SI,

C4D,SketchUP

,Rhino,blender

Maya,SI,Houdidi

Maya

各ソフトからプラグインで書き出し *6

Maya,SI

ライセンス形態

対応ソフトごと

1ライセンス

+Rendernode*3

?

Renderman Pro server

Rendermanstudio

(Renderman for maya)

MaxwellRender

+ MaxwellStudio

3Delight StudioPro (Maya,SI,Rendernodeが含まれる)

 

レンダリング方法

各ソフトライセンスによるレンダリング

StandAloneへの出力によるレンダリング(.vrsceneファイルの出力)

?

RIBファイルを書き出してレンダリング

各ソフトから書き出して、MaxwellStudio

へインポートしてレンダリング

各ソフトライセンスによるレンダリング

StandAloneへの出力によるレンダリング(.RIBに対応)

 

*1  各ソフトごとにライセンス形態と価格に違いがあり、新規購入Mayaバージョンの価格を表示

*2 現行バージョンはv2.0だが、近日中にv3.0へアップデートされる予定

*3 *1での購入した場合のライセンス形態

*4 フリー版は現在登録のみ http://renderman.pixar.com/view/DP25849

*5 ノードロック版、10レンダーノード付は177,390円

*6 http://www.maxwellrender.com/index.php/products/maxwell_render_suite/plugins/

*7 3Delight studio Pro の価格、Maya,SI版個別に存在

*8 国内代理店は他にもありますが代表的なものを記載

 

現在ネット上に出ている情報を表にしてみました。

 Arnoldは昨年キャプテンハーロックのセミナーがあり、国内公式サイトができましたが、製品情報にはパスワードがかけられており、公式サイトの更新も滞っているようです。Rendermanは8月に非商用版がリリースの予定で、そこから情報が増えてきそうです。3Delightはエンジン自体はRendermanと同じでRIBファイルを使うのですが、国内での使用例があまり見当たりませんでした。Maxwellはスペイン発のレンダラーであり、ヨーロッパのCMでの使用例が多いようです。Vrayは国内でも使用例が多く、当ブログでもAbiさんがレポート記事を上げてくれています。

 

と、今回各外部レンダラーをまとめてみました。有料無料、まだまだいろんなレンダラーがありますが今回は代表的なものをまとめてみました。また8月にはいろいろ動きがありそうですが、導入の参考にしてみてください。

日本のVFXを考える

新年度、桜は散りつつあるのにまだ寒くて仕方がない、magorokuです。

 

前回から大分日にちが経ってしまいました、いかがお過ごしでしょうか?

年度末、いろいろ忙しく更新が滞ってしまいましたが、現在、イベント等企画中ですので、乞うご期待ください。

ブログもしばらくぶりとなってしましましたが、今回は、VFX JAPANについて、遅ればせながら記事にしたいと思います。

 

vfx-j_logo

 

まず、VFX-Japanを簡単に説明すると、日本のCG・VFX産業の興隆を支援する組織(公式サイトより抜粋)です。

 

http://vfx-japan.com/

 

映像業界には、いくつもの組合や協会といった団体があります。有名なところで言えば、アカデミー賞を執り行う映画芸術アカデミーや全米監督協会。国内でも日本映画監督協会や、日本アカデミー賞といった組織があり、業界内の各立場を代表し、地位向上に努めたり、功績を表彰する賞を作ったりと、業種で働く人たちがより良い作品を作っていけるように活動をサポートしていく活動をしています。

では、現在、映像だけではなくあらゆる分野で活用されるVFXはどうかというと、これまで公式な組織がありませんでした。そうなると、VFXを制作していく中で起こる諸問題は、個人、個別の企業によって独自に解決していかなくてはならず、個別ではどうにもならない事案も起こっていました。また、公式な賞もなく、国内でのVFXの地位も認知度も低いままでした。(なんせ日本アカデミー賞には美術、照明はあってもVFX部門はありません)

 

そんな中で、日本のVFXを盛り上げていこうと発足したのが、VFX-JAPANなのです。2011年に始まり、昨年末より一般会員を募集し始めました。

http://vfx-japan.com/member/

 

会員は情報会員と正会員があり、それぞれ会員になると、いくつかのメリットがあります。情報会員になると、セミナーの割引やJobFairの斡旋、試写会が受けられます。正会員になると、ショーリールへの参加やアワードへの参加、そして文芸美術国民健康保険組合へ加入することができます。

特に、文美については、VFX業界内でも何度か話題になりました。VFX業界はフリーランスで働く人が多く、多くの方が国民健康保険に加入していますが、国保より条件の良い文美に加入するために所属できる組織がいままでありませんでした。今回、正会員になると文美に加入することができるようになります。(詳しくはHPを参照してください: http://www.bunbi.com/ )

自分と同じように、フリーランスで活動している方は、ぜひ加入を検討すると良いと思います。この文美の加入だけでも、相当保険による出費の額が変わってきます。

 

と、ざっとですが、VFX-JAPANについてまとめていきました。最近のVFX業界は、海外の大手VFX会社の倒産やスタジオ閉鎖といった暗い話題が多く、世界的にみて、VFXの置かれている状況は厳しくなってきています。このような荒波立つ世界のVFX業界の中、日本のVFXを盛り上げていこうと動いているVFX-JAPANの活動は日本のVFXの向上と、世界で戦う協力な後押しになると思いました。

今後もブログで取り上げていきたいと思っています。

2013年もよろしくお願いします

2012年に地球が滅亡しなくてよかったです、magorokuです。

2012年は各種イベントに参加していただき、ありがとうございました。2013年もILとしていろいろ企んでいますので、よろしくお願いします。

 

そんなところで2013年の一発目、正月明け、3連休前ということで軽い話題として、映画”サイド・バイ・サイド”について記事にしたいと思います。

 

sidebyside

映画が誕生し100年以上、これまで映画はフィルムで撮影されてきました。しかし、ここ最近デジタルシネマカメラの台頭により、従来のフィルム撮影からデジタル撮影へと変化してきています。デジタルシネマが出てきたのは約20年前、まさしく今がアナログとデジタルの過渡期と言える現在において、ハリウッドスターであるキアヌ・リーブスがハリウッドの名監督、撮影監督、カラリスト、現像技師、カメラメーカーとインタビューをしていく、映画の未来についてのドキュメンタリー映画です。

企画制作はキアヌ・リーブス、答える映画監督はマーティン・スコセッシ、ジョージ・ルーカス、ジェームス・キャメロンと言った大御所からクリストファー・ノーラン、スティーブン・ソダーバーグ、ロバート・ロドリゲスといった新進気鋭若手実力派までそろっており、それに加えて現場の最前線に立つ撮影監督まで、それぞれがそれぞれの理念、理想、信念に基づいてフィルムとデジタルについて答えていきます。

また、映画ではデジタルシネマへの解説、各種技術の進化もまとめており、フィルム編集からデジタル編集(デジタル編集ツールとしてAvidが出てきます)への移行による編集技術者、カラリストの作業工程の変化やカメラメーカーの取り組み、ドグマ95から広がっていくデジタルシネマの歴史についても網羅しており、去年とてもよく聞いた言葉”リニア・ワークフロー”と言われているものへの理解にも繋がる内容となっており、CG屋も撮影の人もひっくるめて、現在の映像制作において見ておくべき映画ではないかと思います。

都内では渋谷アップリンクと新宿シネマカリテ(新宿に最近オープンした劇場)で公開しています。ちょうど3連休ですし、見に行ってみてはいかがでしょう?

http://www.uplink.co.jp/sidebyside/

と、今年の一発目は映画紹介からはじめて見ました。今年もちょっと変わった内容の記事やイベントレポートをあげていきます。あまりCGツールの説明や解説ではないのですが、今年は研究レポートもあげたいとは考えていますのでブログをチェックしにきてください。

 

 

InterBeeレポート その1

ひとつ年を取りました、magorokuです。

少し時間が経ってしまいましたが、11月14 日から11月16日にかけて、幕張メッセでInter Beeが開催されました。自分も14日のみですが、久々に参加してきましたのでレポートしたいと思います。

 

撮影会で機材をレンタルしたTecsブース

撮影会で機材をレンタルしたTecsブース

音響系ブースの2強の1つ、Roland

音響系ブースの2強の1つ、Roland

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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サッカーとレンダラー

GWも過ぎて時間が経ちましたがお元気ですか、magorokuです。

 

6月に入り、サッカー好きには楽しみにしていたユーロ2012が始まりました。そして、ワールドカップに引き続き、あのキャンペーンがまた行われてます。

スペインのNextLimit社によるMaxwellRenderとRealFlowのキャンペーンが始まりました。これは、スペインの勝敗によって割引を行うキャンペーンです。ちなみに前回のワールドカップでは勝敗によって割引を行いましたが、スペインの優勝により、MaxwellRenderが半額になりました。(さすがに今回はちょっと複雑にしたようです)

 

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カメラ勉強会追記&ちょっとしたCGソフトの話

花粉症になったのか、くしゃみがとまりません、magorokuです。

 

急遽、2日連続でブログを書いておりますが、昨日の記事にて参加用のTweetviteを立ち上げたんですが、どうもちゃんと設定できていなかったようです。普段偉そうにPCの講釈たれている自分ですが、Tweetviteひとつ満足に設定できないとは、デジタルネイティブが聞いてあきれますね・・・

 

本当に、すみませんでした。引き続き、4月22日の勉強会、参加をメールにてお待ちしております。勉強会は定員がありますので、先着順で受付をしております。

参加希望の方は
・1次会と2次会両方参加
・2次会から参加のどちらかかを明記の上、下記連絡先までお申し込みください

勉強会の方は定員になりましたので締め切りをさせていただきます。
多数の申し込みありがとうございました!


なお、2次会の交流会の方は引き続き参加者募集中です。
参加希望の方は下記連絡先までお申し込みください。
前日まで申し込みを受け付けます。

Infinitylight連絡先
info@infinity-light.com

集計を取りたいのでできれば4/10までにご連絡いただけると助かります。

 

せっかくなので、ちょっとしたCGソフト系のニュースを1つ。

背景製作用ソフトUrbanPADなどを開発していたGamr7が会社を閉鎖しました。この会社、少し前に購入者1000ライセンス以上で価格が29ドルになる大幅値下げのキャンペーンを行っており、そこで購入したユーザーの方も多いと思います(10万近いソフトが数千円だったので自分も試しに購入しました)今後のアップデートやライセンスに関しては最後に1つページがあるかぎりで、完全クローズド(ただ、開発者のLinkedInがサイトに載ってたりするところがいかにも海外企業)といった状況です。

http://gamr7.com/

 

最近だとDAZStudioがソフトを無料で配られたり、同じように購入人数達成による、キャンペーンをおこなったりとまずユーザーを確保し、使い慣れてもらってソフトを購入してもらおうという戦略をとる会社がいくつか見られ、なんとかAutoDeskの牙城を崩そう(もしくはほそぼそと生き残ろう)としているのでしょうが、そんな中、ライセンス販売後に閉鎖というケースは今回はじめて見ました。

CGソフトも大分AutoDeskで固まってきた感はありますが、まだまだ種類は多く、これっといった1本もしくは2本に収まる様子はありません。またより専門的なソフトに分岐している傾向があり、まだまだ今後も増えたり、無くなったり、一緒になったりしそうです。

でも、やっぱり使ってたソフトがなくなると、つらいですよね。

Unityでキャンペーン

インフルエンザで2月を棒に振ってしまいました、magorokuです。

気づけばもう3月になってしまいました。blenderも気づけば2.62が発表され、また、modoの新バージョンが新機能が評判となっていたりと、続々と新たな技術が発表になり、正直追いつけなくなってます。(blenderももう少し機能解説したかったんですがねぇ・・・)

 

と、そんな中、以前書いたUnityの記事のときにできないと書いていたiOS、Androidへの出力機能が4月8日までフリーでダウンロードができるキャンペーンが現在行われており、記事にしてみました。

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Naiad 覚え書き 06 【動画情報 01】

以前Vimeoにアップされてて、いつの間にか消えていた動画がYoutubeにあったので載せておきます。

シェーディングがすごく良くできてますね~。

 

 

コンポのブレイクダウンがこちら。

Naiad、Maya、Houdiniを使用して作成し、レンダリングにはVRayとRendermanを使用しているらしいです。

霧状のものもボリュームエフェクトではなく、すべて飛沫でしょうか。

 

 

Naiad 覚え書き 02 【サンプルデータ 01】

以前、ShadowFXという会社のHPからNaiadのサンプルデータをダウンロードできていたのですが、

最近ずっとリンクが切れていると思っていたら、Igor Zanic氏のHPからダウンロードできるようになっていますね。

Naiad demo scenes

 

他にもIgor氏のHPにはNaiad Wikiや、Naiad以外のフルイド系の記事や動画のリンクがあり、

とても有益な内容になっていますね~。

統合CGソフト blenderの新機能

来週からやっと仕事初め、magorokuです。

少し時間がたってしまいましたが、blenderについて新機能を中心にレポートを書きたいと思います。

 

blender

blenderとは3DCGなどを作成するための統合環境アプリケーションです。ソフトはオープンソースのフリーウェアでありますが、そのパワーは市販ソフトには負けない機能をもっており、基本機能としてはモデリング、アニメーション、レンダリングなど一通りの作業ができるのは当たり前、ビデオ編集やノードによる画像編集までできてしまいます。また、頻繁にアップデートが繰り返され機能追加のスピードは目が見張るものがあります。

(ちなみに現在の最新バージョンはv2.61です)

国内でも使用者が増えてきており、近年勉強会が頻繁に開かれております。また、CG製作者だけでなくプログラマーにもユーザーが多く存在しているのはオープンソースの強みとも言えるでしょう。

実際にソフトの実力が見てみたい方は公式サイトのギャラリーのMovieを見てもらうと良いでしょう。特にOpenMovieProjectとして作られた”Sintel”、”Big Back Bunny”、”elephants Dream”に関してはBlenderのみで制作されており、実際に制作に使われたシーンをダウンロードすることができます。

 

http://www.blender.org/features-gallery/movies/

 

では、今回追加された新機能について、レビューしたいと思います。

 

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